ボランティアのおばさまはすべてお見通し。

bar600.gif

web_IMG_0802

「スコティッシュのロング? あらそう、純血の猫は雑種と違ってプライドが高いわよ。ほんと全然違うから。しかも11歳(人間齢60歳)で、メスでしょ。もう自分の世界がしっかり出来てる年だし、年を取ったメスは気が強いからね〜。ずっと1匹で飼ってたの? あっそう、11年も1匹だったら、もう自分のこと人間と思ってるかも知れないわね。ウフフフフ(笑)。ところでアナタいいバッヂつけてるわね」

身振り手振りを交えながら熱っぽく話してくれたのは、中目黒で開催された猫の譲渡会で出会ったボランティアのおばさま(推定50歳)。ボクをヒアリングしてパティを診断してくれたが、プライドが高く、気が強くて、自分を人間と勘違いしているかもと……。けっして優等生とはいえない診断結果だが、おばさまの経験則、刮目した目、迷いのない言葉に圧倒されながら、言われたことに思い当たらない節がないわけではない。

ご飯を執拗にねだっておきながら準備を始めるといったん遠くに離れて、さも私はご飯に興味がないですよ的なそぶりをするプライドの高さはある。気が強いと言えばネコちゃんと同居している友達の家にパティを連れて行ったとき、よそさまの家でありながら家主のネコを部屋から追い出し、ご飯を横取りすること数回。壁にもたれ掛かり、気が抜けたおじさん座りをしている姿に枯れた人間臭を感じたことは数え知れず。

何匹もの野良ネコを保護して里親を探してきたベテランのおばさまだけにネコのことはすべてお見通しということか。他にもうんちくのある話を聞かせてもらい大変勉強になったが、ひとつ引っ掛かったことがあった。「アナタいいバッヂつけてるわね」と、ボクのコートの襟に付いた『デッド・ケネディーズ』の缶バッヂに反応したことだ。確かにおばさまが話すときの身振り手振りはパンクバンドのライブのような激しさはあったが……。いや、そんなことはどうでもいい。譲渡会で出会った親切丁寧なボランティアさん、保護されたネコたち、そのネコを迎入れようと訪れた老若男女の面々。そしてパンクバンドのように情熱的なボランティアのおばさまと、ネコだらけの最高なHoliday In Nakameguroだった。


Date:2013/11/17 | Category: ボク | Comments (1) |

関連記事

bar600.gif

ネコのお仕事

bar600.gif